この作品は立体作品に映像を投影し表現します。
生命が誕生してから、食物連鎖という大きな枠組みに沿って、生物達は循環し互いを糧にして繁栄や衰退、又は絶滅を繰り返してきました。
しかし現代社会において、私達人間は食物連鎖という課せられたルールに従い生きているのでしょうか。
本来生物の体は、自分より強い誰かの体の一部となるか、自然に還りその土地の肥やしとなって生命を終えていきますが、私たちは他の生物とは違い、宗教やその土地の文化に沿って、自らの死後をある程度操作しています。
それは人間が人間の意思によって、植物連鎖や自然のバランスから外れ、新しい生命の形を定義しているのかもしれません。
今回制作した立体作品は人と犬を模した形をしています。
人と、人に飼われている犬が、連鎖から外れても互いを糧にし循環しようとする様を立体作品と映像で表現します。